Protocols
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遺伝子の実験においては大腸菌を培養するための培地を多く使用する。ここでは一般的に使用される培地について、組成と調製法を記す。
なお、寒天培地は特に記さない限り1.5%、トップアガロースは0.8%の濃度で調製した。寒天は主にBACTO AGAR(DIFCO)を、トップアガロースにのみ電気泳動用の寒天を使用する。寒天はオートクレーブの直前に加える。
・LB培地(1% Bacto Tripton、0.5% Yeast Extract、1% NaCl)
1)1000 ml容ビーカーに500 mlの脱塩水、Bacto Tripton 10 g、Yeast Extract 5 g、NaCl 10 gを取り、スターラーで溶解
2)5 ml 1 N NaOHを加え、撹拌
3)1000 mlにフィルアップし、適当な容器に移してオートクレーブ滅菌
・LB-Ampプレート
1)オートクレーブ後未だ寒天の溶解しているLB寒天培地に、50 μg/mlとなる様にアンピシリン溶液を加える。なお、加える時の温度はなるべく低い方が良い
2)クリーンベンチ内で直径9 cmのプラスチックシャーレ(栄研器材もしくは岩城硝子製、γ線滅菌済み)に注ぎ込む(およそ20 ml程度、目分量)
3)固まるのを待って蓋をし、4℃で保存
・LB-Amp,IPTG,X-Galプレート
1)4℃から常温に戻したLB-Ampプレートに50 μlずつの1 M IPTG溶液、2% X-Gal溶液をコンラージ、回転台を用いて無菌条件で塗布
2)37℃のインキュベーター中で30分程度乾燥させる
・2×YT培地(1.6% Bacto Tripton、1% Yeast Extract、0.5% NaCl)
1)1000 ml容ビーカーに500 mlの脱塩水、Bacto Tripton 16 g、Yeast Extract 10 g、NaCl 5 gを取り、スターラーで溶解
2)5 ml 1 N NaOHを加え、撹拌
3)1 lにフィルアップし、適当な容器に移してオートクレーブ滅菌
・NZYMM培地(1% NZアミン、0.5% Yeast Extract、0.5% NaCl、10 mM MgSO4、0.2% Maltose)
1)1000 ml容ビーカーに500 mlの脱塩水、NZアミン 10 g、Yeast Extract 5 g、NaCl 5 g、Maltose 2 gを取り、スターラーで溶解
2)4 ml 1 N NaOH、10 ml 1 M MgSO4を加え、撹拌
3)1000 mlにフィルアップし、適当な容器に移してオートクレーブ滅菌
・M9最少培地
1)890 mlの脱塩水をオートクレーブ
2)10×M9塩 100 ml、1 M MgSO4 1 ml、20% Glucose 10 ml、1% Thiamine-HCl 1 ml、1 M CaCl2 100μl(これらは全て滅菌したもの)を加え、撹拌
3)4℃に保存
・10×M9塩
1)60 g Na2HPO4(無水)、30 g KH2PO4、5 g NaCl、10 g NH4Clを溶解して1000 mlにフィルアップ
2)オートクレーブ滅菌
・ψB培地(コンピテントセル調製用)
1)1000 ml容ビーカーに500 mlの脱塩水、Bacto Tripton 20 g、Yeast Extract 5 g、MgSO4・7H2O 5 gを取り、スターラーで溶解
2)1 N KOHを加えてpH 7.5に調整
3)1 lにフィルアップし、適当な容器に移してオートクレーブ滅菌
大腸菌用培地
Wednesday, February 13, 2008